SHANTiROSE

HOLY MAZE-09





 ティシラはそこに座ったまま、自分が小鳥のように空に吸い込まれていく姿をイメージした。すると魂の目だけが宙に浮き、高い位置から風景を眺める形になる。
 空に浮いた魂の一部はぐるりと周囲を見まわし、声のした方を探した。耳をすましてみたが、あの声は聞こえてこなかった。しかし先ほど流れてきた魔力の残した匂いを辿れば、おそらく声の発信源に近づくことはできるだろうと、ティシラはさらに高く昇った。
 このまま敷地内の外まで出るつもりで移動していると、ふっと頭に布がかかるような感じがして動きを止める。
 結界である。屋敷と森を包む、空気に限りなく近い結界にティシラの意識が反応したのだった。
(……なによ、いちいちうるさいわね)
 強い結界ではなく、出ようとすれば出ることはできるのだが、まさか戻ってこれなくなったらどうしようという多少の不安はあった。だからと言って止めるつもりはない。ティシラはそのまま薄い結界を抜けて先へ進んだ。

 空気と一体化したように、ティシラの意識は流れていった。
 結界をまたいでいるせいで、あまり遠くへは行けなさそうである。一度森の外へ出て飛んだほうが余計な心配をせずにすんだかもしれないのだが、無防備になる肉体の置き場を探す必要があった。そのことを考えるとどっちもどっちでしかなく、できるだけ早く行動したかった彼女にわざわざ手間をかけて準備を整えようという選択肢はない。
 森を離れ、町を抜け、人々が行き交う道を辿る。風に流されているうちに、知らない風景に迷い込んだ。目の前は荒野から草原になり、その先に木々の頭が見える。森だ。かなり遠い位置にあり、意識だけでそこまで辿り着くのは困難だとティシラは感じ、進む速さを抑えた。
 空中で揺れながら周囲を見回す。何かを探すように目を凝らすと、森から西の方向に町の気配があった。大勢の人の賑わいから、かなり大きな町だというのが分かる。
 再度、森の方へ目線を移す。森は深く、その向こうは山や崖のようで、あまり人がいるとは思いにくかった。しかし聞こえた声は人間のものではなかったような気がする。
 せめてどっちから聞こえたのかだけでも判別できればと思う。ティシラから感じ取れる位置にあるとはいえ、町と森はかなり距離があるのだ。両方を行き来するのは、今の状態では難しかった。
 とくに変わったこともないまま、ティシラは耳をすます。
 すると風に紛れ、かすかにあの声を感じた。しかしティシラはこれ以上動けなかった。可能ならば向こうから寄ってくれないかと、声のしたほう、森に向かって目線を投げた。
(誰? 誰かいるの?)
 魔力を混ぜた心の声で語りかける。返事はない、すぐには。
(いるなら答えて。誰なの?)
 ティシラはできる限りで魔力を細く、遠くへ飛ばす。
 そのとき、反応があった。
(……て)
 助けて、という言葉だとティシラには分かった。
(誰? どうしたの? 答えて)
(……助けて。誰……誰か)
(私の声が聞こえないの? ねえ、返事をして)
 余裕のないティシラは少々苛立つ。もし次で自分に対する反応がなかったら、これはただの残留思念のようなものだと答えを出して戻るつもりだった。そのつもりだったそのとき、事態が変化する。
(……誰? 誰か、今、私に……?)
 ティシラははっと顔をあげた。声は途切れていたが、確かに今、向こうからの問いかけがあった。
(聞こえる? 誰? どこにいるの?)
(……ああ、信じられない。外に、通じたなんて)
 相手はティシラの声を聞いて、少々感情が昂ぶっているようだった。風が強くなってきた。ティシラは要件を急ぐ。
(どうしたの? ねえ、早く答えて)
(……助けて。あなたが誰か分からないけど、森の中に閉じ込められているの。このままでは村の人が殺される。私は、魔女じゃない……)
 魔女、という言葉を聞き、ティシラは戸惑った。
(あなた、魔族なの?)
(ええ。あなたも魔族ね……お願い、助けて……)
 どうして魔族がこんなところにいるのか、最初から説明をしてもらいたかったが、今はそんな時間はない。
(村の人が殺されるって、どういうことなの?)
 決して穏便ではない話である。都会から離れた深い森の奥で一体何が起きているのか、ティシラは不安に染まった。
 相手も時間がないことは悟っているようで、この機を逃すわけにはいかないと言葉を早めてきた。
(……悪い、魔法使いがいる。ここに死体が、あるの。私じゃない。なのに、シヴァリナ村の人まで巻き込んで……)
 必死で耳を傾けていたティシラだったが、二人の間に突然強い風が流れ行き、声を掻き消した。同時、ティシラの集中力も切れてしまい、これ以上は無理だと判断して肉体へ意識を戻すしかなかった。
 戻る時間は短い。ウェンドーラの森の結界もティシラの帰りを邪魔しなかった。泡に吸い込まれるような感触のあと、畑で座ったまま意識を失っていた彼女ははっと息を吸い込み、目を見開いた。
 夢から覚めたような気分だった。いや、夢ではない、内容を忘れないうちにと、ティシラは先ほどのことを思い返す。しばらく記憶を辿り、すぐに腰を上げて屋敷へ足を進めた。
(……なんだかよく分からないけど、魔族が人間界にいて、人間に閉じ込められているってことよね)
 悪い魔法使い、死体、殺される――ティシラが知る限りだと、この世界は統治が行き届いており、とくに魔法使いは誰も心が綺麗でよく管理されているものだと思っていた。信じがたいが、同じ魔族が必死で届けた言葉である。何もしないではいられなかった。
(村の名前を言っていたわ。本当にその村が存在するのか、そこがどんな村なのかだけでも確かめないと。確か、シヴァリナ、だったはず)
 その村の名前だけが、唯一手がかりとなるものだった。ティシラは忘れないように、何度も頭の中で繰り返しながら早足で森を抜けた。


*****



 マルシオはテーブルの上の片付けが終わったあと、リビングで寛いでいたサンディルに声をかけた。するとサンディルはゆっくり腰を上げて彼を地下へ案内する。

 サンディルについていくと、双頭の鷲のいる空間を抜け、上階へは上がらずに奥の暗い部屋へ入る。室内はかなり広いようで、中央の人が通れる部分以外は古い家具が積み上げられているようだ。窓がなく、暗くて部屋のすべてを見渡すことはできないが、昔マルシオが迷い込んだ物置部屋であることを思い出した。
「ここ、前も来たことがあります。この奥に地下への扉があるんですよね」
「ああ。先へ進んだことは?」
「ありません。扉も開けませんでした」
 そうか、と、サンディルは呟いて暗がりを進んだ。マルシオも周囲を見回しながら後に続く。埃臭く、屋敷全体を包むように漂う特有の魔力以外は変わったところはなかった。
 そのうちに部屋の突き当たりが見えた。そこにひっそりと佇む扉もまた、ただの藍色の鉄のそれである。しかし、なぜか人の好奇心を掻き立てるものがあった。この奥にはきっと何か面白いものがあると、そんな根拠もなければ、ただの偏見に過ぎないのかもしれないが、そう思わせる存在感があったのだった。
 マルシオもそう感じたことは否めない。だからこそ以前は開けずに立ち去った。なぜか、今はまだ見てはいけないと思ったからだった。
 少々緊張するマルシオの隣で、サンディルは扉に手をかける。鍵はかかっておらず、ギギと重そうな音をたてるわりに、強い力は要さなかった。
 開いたそこから、風が溢れ出た。違う、風ではない。魔力だった。マルシオは目に見えないものに銀の髪を揺らされ、目を大きく開く。
「……凄い。なんですか、この魔力は」
 驚きで咄嗟に口に出してしまったマルシオだったが、サンディルはにこりと微笑むだけで難しいことは言わなかった。
「中で薬草を保管していると言ったじゃろう。中には魔薬もある。それらの魔力が溜まっているだけじゃ」
 なんだ、とマルシオは妙な期待を抱いた自分を恥ずかしく思った。
 ここが魔法王の屋敷だからと言って、すべてが非凡であるわけではない。きっとサンディルは自分に薬草の世話を手伝って欲しくて案内しているだけだと考え、心を落ち着けた。
 扉の向こうには長い階段があった。そこも暗く、底が見えない。サンディルが先に進むと、天井に小さな灯りが灯った。見上げてもろうそくや電灯の類は設置されていない。まるでそこに蛍でもいるかのように、光の粒があるだけだった。人の気配に反応して光る魔法のようだ。マルシオも足元に注意しながらサンディルに着いて行くと、歩いたあと光は順次消えていっていた。
 階段は想像より長かった。歩みは遅いが、もうだいぶ降りたはずなのに、なかなか視界に変化はなかった。
 再度マルシオの中に好奇心が甦った。やはり地下には何か特殊な空間があるのではないだろうか――そんなことを考えていると、サンディルの足が止まった。
 我に返って目を凝らすと、入ってきたときと同じ藍色の鉄の扉があった。
 まるで錯覚のようだった。藍の扉の静かな存在感、重そうなそれを軽々と開けるサンディル、そこから溢れ出す魔力の風。そして、いちいち驚いてしまうマルシオ。長い階段を通じて地上と地下で同じ現象が二度起こったことに、マルシオは不思議な気持ちになっていた。
 扉の先は何もない廊下になっていた。変わらず薄暗くて先は見えないが、左右に藍の扉がある。その扉に挟まれた場所で、サンディルが右を指差した。
「こっちが、薬草を保管している部屋じゃ」
 ならば用があるのはそっちだろうと思いつつ、マルシオは左の部屋や廊下の奥は何があるのか聞いてみようとした。が、それより先にサンディルは左の扉に向かった。
「で、君に見せたいのは、こっちじゃ」
「え?」
 まったく予想していなかったことに、マルシオはとぼけた声を漏らした。
「ここは」サンディルは微笑みかけ、少し声を落とす。「死者の魂が集う部屋じゃ」

 そこには、マルシオが何度も抱いては否定するを繰り返していた好奇心を十分に満たしてくれる空間があった。
 暗がりに慣れていたせいもあって、室内は目が痛くなるほど明るかった。人工的な明るさではない。階段の天井に灯ったそれとは比べものにならないほど強く発光する白い光の玉がいくつも浮遊している。
 室内は儀式の部屋ほど広く、上に向かうにつれ細くなっている角型の部屋だった。この屋敷では珍しくないことではあったが、この室の天井の高さは、先ほどの階段の深さよりもずっと高くにあるように見える。おそらく、実際に高いのだと思う。
 驚くべきはそれだけではなかった。足元を埋め尽くさんばかりの大きく複雑な魔法陣は、それこそ魔法王レベルならではの立派なものだった。
 そして、下から上まで壁一面に敷き詰められた透明な水晶。どこを見ても丸い水晶玉だらけである。多少の大きさの違いはあれど、これほど大量で質の高い水晶の集められたなど、きっと世界中でここだけとしか思えなかった。
 部屋を縦横無尽に飛び交う白い光は、輝きの強いもの弱いものと様々だったが、どれも純粋な光ばかりで、まるで天使の放つ光のようだと、マルシオは懐かしい気持ちになっていた。黙って光を目で追っていると、それらは壁の水晶に出たり入ったりを繰り返している。水晶の中が休息できる自分の部屋かのように、飛び疲れたものや光の弱いものが率先して相性のいい水晶を選んでいるように見えた。
 見つめていて、マルシオは壁の水晶の中にもそれぞれ光が眠っていることに気づく。瞬きをしているもの、複数で寄り添っているもの、そのすべて、安らかであることだけは確かだった。
 人間が「天国」「楽園」などと呼ぶ空間があるとしたら、きっとこういうところなのだとマルシオは思う。争いのない、安らぎだけの自由な空間。自分も死んだら、ここに来たい――そう思うと、なぜか寂しさを抱いた。
 立ち尽くすマルシオに、サンディルが優しい声をかけてきた。
「ここにいる光は、すべて死者の魂じゃ」
 現実に引き戻され、マルシオは慌てて返事をする。
「し、死者?」
「この人間界で彷徨う、迷える魂じゃ。自分が死んだことに気づかない者、何か思い残したことがある者、恨みつらみに捕らわれた者、理由は様々で、一つ一つを把握することは難しい。なぜなら、死者は『喋ることができない』からな」
「喋ることが、できない……」
「そう。言葉も使えず、物にも触れない。それが死者じゃ。しかし死んだということは、生きていたことも確か。せめて安らかに眠ってもらうため、この部屋は存在する」
 次第に、マルシオに何かが圧し掛かってきた。目に見えない「感情」の一つだった。おそらく「見てしまったこと」「知ってしまったこと」への、無意識に生じる「責任」のようなものだろう。マルシオは再度「死者の魂」たちに目線を向け、サンディルの言葉に耳を傾けた。
「死は終焉。死んでなお苦しむ者がいるのなら救いたいと思う人も多いじゃろう。しかしそれはできない。だから生きていたときの美しい部分を思い出として記憶に留め置き、死者の冥福を祈るのじゃ。それが、人間にできること。死者は話さない、見えない、触れないから」
 サンディルもマルシオと同じ方向に目線を上げた。
「だが、往くべきところへ往けない魂はどうすればいい? 誰にも知られることなくこの世を彷徨い続けるしかできないのだろうか」
 ここにいる光たちは、決して悲しみや恨みなどに捕らわれてはいなかった。きっと透明な水晶の寝床と、床に描かれた浄化の呪文が負の感情を和らげているのだろう。
 その「誰にもできないこと」を為す者――迷わず、彼の姿がマルシオの脳裏に浮かび上がった。
 魔法王クライセン。彼はベルカナ(生命)を司る魔法使い。彼だからこそできる、いや、彼だからやらなければいけない使命なのかもしれない。
 術師不在の今も、こうして彷徨える魂たちはこの場所を必要としている。やはりクライセンはこのままいなくなっていい存在ではない。
「……死者の魂の、本来往くべきところは、どこなのでしょう」
「さあ、それは儂にも分からん。しかしここに来た魂はいつか天井を抜け、どこかへ消える。出て行けと強制することはないのだから、自ずと道を見つけて飛び立っているのだと、儂は信じている」
 安らかならば、それでいい。ここはただの通り道なのだ。だがここを通らなければ往けない場所がある。だから守らなければいけない。守る役目は、生きた者にある。
 その重い役目を背負って生まれたクライセンの本当に姿、その一部を垣間見たようで、彼への懐かしさがマルシオの胸の奥で熱を抱いた。
「……どうして、俺をここへ?」
 俯き、呟くマルシオの傍を光の玉が通過した。魂たちがマルシオを神聖なる者と認めた証しだと、サンディルは安堵した。
「魂に干渉することはできないが、古くなった水晶を入れ替える作業が必要なんじゃ。クライセンがいないときは儂がやっているのじゃが、この老体では行き届かんこともある。だから、君に頼めないかと思ってな」
「……え」マルシオは顔を上げ。「でも、俺がそんなこと、できるんですか?」
「難しいことじゃない。魔法はとっくの昔に完成しておるし、故に必要な魔力も自然と補われるようになっておる。たまにここへ来て魂たちの様子を見ていれば、どこかに使えなくなった水晶があると気づくじゃろう」
「どうやってですか?」
「まあ、なんとなくじゃ。魂たちが寄り付かない場所があったり、逆に何か伝えたくてそこに集中することがある。そのときは新しい水晶に代えて、古いものは寿命じゃから浄化して処分する。そんなに頻繁にあることではない。どうじゃ、やってみてもらえないかな」
 魔法王がやっていたことを自分にできるのかどうか、マルシオの不安は拭い去れなかった。
「でも、そんな大事なこと、俺では気づけないこともあるんじゃ……」
「魂たちに情を持って接することができればすぐに慣れる。だから君をここへ連れてきたんじゃよ」
 つまり、サンディルがマルシオを適役だと思ったということだった。光栄なことだった。
「て、手伝うくらいなら、できるかもしれません。いえ、やってみたいと思います」
 サンディルは目じりの皺を深くして微笑んだ。マルシオは大変な役目を担ったことで、感傷的な気持ちが焦燥感に変わっていた。
「あ、あの、水晶は? 新しい水晶とはどうすれば? それと、古くなったものの浄化とか処分とか、俺でもできますか?」
「ある程度のグレードの水晶で十分じゃ。特別なものである必要はまったくないのだから、そこらにいくらでも売ってある。保管場所もあるから、在庫が切れないように管理してくれればいい。処分などはそのときに教える。儂も手伝うから、そんなに慌てる必要はない」
 マルシオの落ち着きのない様子を笑いながら、サンディルが淡々は語った。マルシオも彼の軽い調子に、今すぐどうこうというわけではないと自分に言い聞かせながら顔を赤くした。
 また仕事が増えた。決して嫌な気持ちはなかった。他の家事や雑用とは違い、この仕事は魔法使いとして、そして天使としても徳を高めることができる役目である。喜んで従事しようと、マルシオは一人で小さく頷いた。
 が、次の瞬間、突然マルシオはあっと大きな声を上げた。サンディルは片足を引き、魂たちも驚いて散り散りになった。
 マルシオは途端に蒼白し、声を震わせていた。
「あの、もしかして……俺が、昔壊した水晶って……」
 マルシオがこの屋敷に勝手に入り込んで、机の上に置いてあった水晶を壊してしまったことを思い出したのだった。まさかここにあるものと同じものだったとしたら、自分の犯した罪の重さは計り知れないものではないのだろうか。そうだとしたら、と、マルシオは泣きたくなった。
 サンディルも、当時ジンに聞いておりそのことは知っている。そんなこともあったなと思い出しつつ、先ほど以上のマルシオの慌てぶりに笑いを堪えられなかった。
「ああ、そうじゃ。確かにあれはここの水晶じゃよ」
「ええっ、そ、そんな……俺は、とんでもないことを……」
「いやいや、水晶自体はどこにでもある普通の石だと言ったじゃろう。あれは確か、買い付けてきたばかりの未使用のものじゃったらしい。簡単に言えば、被った迷惑は水晶の代金だけじゃよ。そのくらいの償いはもうとっくにしてもらっておる。気にしなくていい」
 あのとき、ジンに限ってはやたら怒っていたおり、彼からすれば代金だけではなかった。買ってきたばかりのものだったのに二度手間だのなんだのとグチグチ文句を言っていた。懐かしい。サンディルはあの頃を思い出しながら肩を揺らして笑っていた。
 マルシオは恥ずかしそうに目線を落とす。それほど大事ではなかったようで安心はしたが、あの頃の自分の無知さ、落ち着きのなさを振り返る始末となって気が滅入ってしまっていた。
 魂たちにも、大きな声を出して驚かせて悪いことをしたと、顔を上げる。しかしそこらで瞬きをしているいくつもの光の玉は、サンディルと一緒になってマルシオを笑っているように見えた。


   

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